被相続人の財産(遺産)は,被相続人の死亡によって当然に相続人に
承継され,相続人が数人いる場合は,遺産は相続人の共有財産となりま
す.この共有財産を相続人の間で振り分けることを遺産分割と呼んでい
ます.
遺言書の残されていない場合や相続人である子が結婚している場合は,
協議もスンナリとはいかないようです.
遺産分割を何年も放置しておいたために,新たな相続が発生してしま
うケースを見かけますが,こういった場合は最初の相続時より困難にな
るのが普通で,ときには会ったことも聞いたこともない相続人が登場し
たりして,ますます困難になります.
遺産分割でもめないためには,お互いに譲り合って,できるだけ速や
かに協議を成立させることにつきます.
現物分割 ・・・ あの土地は長男に,あの建物は長女に,預貯金と有価
証券は二男に,といったように遺産そのものを現物で
分ける方法.
代償分割 ・・・ 法定相続人の中の1人,もしくは数人がすべての財産を
相続し,他の法定相続人にその代償金を支払うという方
法.事業を引き継ぐ場合などに用いられます.
換価分割 ・・・ 相続財産の一部またはすべてを売却し,それぞれの相
続分に応じて配分する方法.
共有分割 ・・・ 相続財産の一部またはすべてを法定相続人全員もしく
は一部で共有取得するという方法.
遺産の分割方法が決定したら,あとで問題を生じさせないためにも,
それを相続人全員の合意として遺産分割協議書という書面にまとめます.
遺産分割協議書は,協議が成立したときには必ず作成しなければなら
ないというわけではありませんが,遺産分割協議書を作成しておくと,
協議の合意が相続人間できちんと成立したことを証明する有力な資料に
なります.
遺産分割協議書作成には特別なルールはなく,縦書き,横書きのどち
らでも構いませんし,タイトルも自由です.用紙も丈夫なものであれば
何でもOK.コピー用紙や便箋がよく用いられています.
遺産分割協議書には,つぎのような項目を記載します.
@ 被相続人の氏名
A どの相続人に
B どの財産を
C どれだけ配分するか
D 条件付であればその条件
遺産分割協議書は,その内容の真正を担保するために,当事者がそれ
ぞれ署名または記名し,実印で押印します.
また,遺産分割協議書には印鑑証明書を添付するのが通例です.
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